【前回記事を読む】父が不快に思って吐き出した食べ物を確認…「これくらいの固さなら食べられる」物体は、父の皿へ戻してやる。

4 入れば出る。お下の話

大ちゃん

貞さん、よく食べるのでよく出る。便秘気味の私には、なんとも羨ましい、その量と質だ。

これが98歳の大ちゃんかと思うくらいの立派な代物だ。まるで馬糞並み。どうしたらこのような立派な代物を排出できるのかと、うっとり眺めたりする。「今日も立派、立派!」と褒め称えると、貞さんも振り返って「うお、すごいなぁ」とマイ大ちゃんにご満悦。

しかしご立派な大ちゃんばかりではない。何しろ食べるので、多分消化がついていかないのだ。目は食べたくても、それは98歳の胃腸、消化器官である。たまに反乱を起こす。下痢をするのだ。消化器官諸君の気持ちが実に分かる。「やってられない!」といった心情だろう。誠にご同情申し上げる。私には彼らの悲痛な声が聞こえる。

「爺さん、いい加減にしろ! アンタ、一体いくつだと思ってるんだ! 歳を考えろ! 歳を!」ごもっともである。しかし当の爺さんは気にしない。自分と消化器官は別物と思っている。相も変わらずバカバカ食べる。

それで食べ物を隠すことになるが、執念というのは恐ろしいもので、爺さん、次々と見つけ出すのだ。終いには、こちらがどこに何を隠したか忘れて、ひょんな時にひょんな所から腐った、または干からびた食べ物が出てきてぎょっとすることになる。果てなき攻防は続く。