翌日、体育館で校長から紹介されると、大抵の先生や生徒たちから不思議そうな顔で見られていた。現職自衛官で26歳の男が教育実習をするのだから無理もないであろう。
何はともあれ、2週間が終了するとホッとし、あとは卒業論文のみということで、少しは肩の力を抜くことができた。
卒業論文のみということは、卒業見込みとも言えるので、教員採用試験を受験する資格があり、東京で受けてはみたものの、見事に不合格となった。
3 教員免許取得! しかし、その後は……
やっとの卒業式でドキドキしながら卒業証書と念願の教員免許状を授与された時は嬉しくて夢を見ているようだった。
自衛隊の方もあと3ヶ月で任期退職というタイミングの良い時期となり、まさに一石二鳥という感じがしてきた。
しかし、先程も述べたように、既に採用試験も落っこちており、退職後どうしようかと迷っていた。
普通、民間企業であれば自分一人で行動に移るべきであろう。それに対して自衛隊という所は便利なことが多くて、退職前に職探しの世話をしてくれる係の人がいる。
それを頼りに初めは教育関係の職を優先に考え、学習塾関係を当たってみることにした。係の人が地元広島にある大手の学習塾の一つで、某O塾に尋ねたところ、先ずは履歴書を送ってくださいとのことであった。
送付してから1週間以上経っても何の連絡もないので、係の人に聞いたところ、塾の方からは何の連絡もなく履歴書が返送されたという事であった。
そこで、係の人も塾関係はもう厳しいから、他の職種にした方が良いのではと呟いていた。このような結果から私はその時、学歴差別というものが本当に存在しているのではないかと薄々感じていた。やはり、現実は厳しいんだなぁーと……。
悔しいけれど、何か職を決めておかないと退職する意味が無くなってしまう。かといって教育関係の職に就かなければ、何のために大学を卒業し、教員免許まで取得したのか、分からなくなってしまう。
それでも教育関係の職がどうしても見あたらないので、我慢してサービス業に就くこととなった。
【イチオシ記事】店を畳むという噂に足を運ぶと、「抱いて」と柔らかい体が絡んできて…
【注目記事】「今日、主人は出張で帰ってこないの」ホテルの入口で一瞬ためらったけれど、夫だって浮気をしているのだから私だって…