俳句・短歌 短歌 自由律 2020.10.03 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第10回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 致死量と なる幻聴や 冬 放浪 夕日の呪文 ひと魂 ひとつ 草に憑き さらさら 蛙 さらさら 回向発願心
小説 『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』 【第10回】 川井 れもん 娘の葬儀代は1円も払わない、と宣言する元夫。それに加え、娘が生前に一生懸命貯めた命のお金を相続させろと言ってきて... 次の日から雄二と2人で、市役所に提出する書類の整理や墓に納骨をするなど、予想以上にやらなければいけない事が多かった。そのためここ数日、私は身体に激しい痛みを感じて我慢できなくなっては休憩して、回復してから行動しての繰り返しだった。それでも、なんとかやらなければならない事をすべて終了させて、やっと直美の遺産相続の手続きをする事になった。この手続きは最初から姉に依頼しており、直美名義の口座がある銀行…
小説 『左遷、最果てのパラダイスへ』 【第20回】 木山 空 「沖縄に来て一緒に仕事しないか?」中古車屋で出会った若手社員をヘッドハンティング 「ところで沖縄、どう? 前に行ったことあるって言ってたけど、変わらない?」「うん、綺麗なビルが増えて、高速道路も増えたけど、青い空と海は同じだよ」「私、沖縄行ったことないから、行ってみたいな。この夏は着任したばかりで忙しいだろうから、冬休みに大輝を連れて行っていい?」「もちろん。楽しみにしてるよ。それまでになんとか営業所を軌道に乗せたいな。来てみたら、いきなり社員が一人辞めるというので面食らった…