後半数年は自らすすんであちこちの勉強会に顔を出した。おかげでグループ会社の方々とも多くの知己を得た。この人脈は私にとっての大きな財産。

私のいた会社もグループ会社も人材に恵まれていた。「人財」と言っていた。能力があり、ホスピタリティ精神を持ち、前向きな姿勢の人たちが多かった。周りの人たちからたくさんのことを学んだ。

とても良い会社員生活を送れたとあらためて思う。

2.派遣社員としての仕事

定年退職前から仕事を探したが、なかなか決まらなかった。

しばらくは失業保険をもらいながら、自分に合った仕事を探そうと思っていた。が、払わなければいけない税金は容赦なく押し寄せた。退職した人たちから、退職直後は支払いがかさむとは聞いていて、それなりに覚悟もしていたが、実際の金額を見ると驚いた。国民健康保険や住民税の支払いを考えると、働かなければ生活が成り立たなかった。

求人広告や求人サイトを見て、そしてハローワークに行って、興味ある仕事先や気になる会社に連絡しても、60歳という年齢でほとんど断られた。履歴書は何枚も書いたが、出してもその段階で落とされ面接までこぎつけられなかった。

採用する側からすれば、若い人を欲しているのだと理解できるが、それなりに積み重ねた経験を活かして社会の役に立ちたいと思っていた私は、どこからも必要とされない人間なのかとかなり落ち込んだ。

大学事務や役所事務を希望していたが、ご縁はなかった。

10月に、大学の同級生に手配してあげた劇団四季『マンマ・ミーア!』のチケットを渡すために会ってランチしている時に「何か仕事ない?」と相談した。コールセンターでの電話対応だったら紹介できるかもと言ってくれ、その後派遣会社に電話するようにと連絡があった。

すぐにその会社の担当の方に電話すると、派遣登録会がある時には連絡しますと言ってくれた。すぐにその機会が訪れ、11月初めにちょっとした試験と面接があった。晴れて採用が決まった。