人間の寿命はなぜこんなに長くなったのですか

最近は日本でも「人生100年時代」なんてことが普通にいわれるようになってきました。どうしてこんなに人間だけ、どんどん寿命が延びていくのでしょうか。

この間、中国の遺伝学の先生とお話する機会がありました。その先生がおっしゃるには、人間の寿命は遺伝学的にみれば、せいぜい40年から50年だそうです。ですから日本人のように平均寿命が80歳を超えるのは遺伝学的には異常なことだともおっしゃっていました。

そこで私は人間の寿命がこれだけ長くなった理由を、いろいろと考えてみました。

その結果たどりついたのが、次のような結論でした。人間が長寿になったのは、子どもが成長するのに時間がかかるようになったから。

生物としての世代交代を考えれば、遺伝学の先生がいうように、個としての人間の役割は40年もあれば十分に果たせます。ところが社会がしだいに複雑化するにつれて、子どもや孫に伝えるべき情報・知識が膨大になって簡単には死ねなくなった。それで寿命が少しずつ延びていったのではないかと考えたのです。

一方、親の世代が自分たちの蓄積した情報や知識を次の世代に引き継ごうとして寿命を延ばそうとした結果、情報や知識を受け取る側の子どもたちにも変化が起こりました。増え続ける情報や知識を十分に吸収できるよう、脳の成長もゆっくりになったのです。

現代人の脳は、15歳あたりまでは完璧ではありません。それ以後も生きていくために不可欠な情報や知識を吸収する訓練がつづきます。そう考えると、最近の若い人たちが30歳になっても妙に幼いことにも納得がいきます。

 

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