(2)弁護士・弁理士の業務

筆者は、1982(昭和57)年から約43年間弁護士、1984年から約41年間弁理士を務めている。弁理士は特許・商標の出願等を行う職種である。

弁護士業務を始めるにあたっては、筆者の経歴及び(1)に述べた理科系の人が少ないことから、生活のためにも、必ず理科系に向いた特許等は扱おうと思っていたが、それは後からでもできると思った。

その理由の一つは、当時、父が弁理士であったことである。そして、企業の再建を扱いたいと思った。それは、再建においては、企業の経営者、従業員、取引先、債権者の他、地域社会等多くの関係者の利害を調整して、社会的に最も妥当な形での解決を図る広い分野と思い、自分の力を磨いて発揮したいと思ったからである。

そして、再建で高名であった清水直弁護士の事務所に入ることができた。清水直先生には、その後現在に至るまで大変お世話になっている。弁護士は、腕を磨くためにはよい仕事の機会が重要であるが、清水先生には多くの機会を与えていただいた。

筆者の弁護士・弁理士業務には二つの柱がある。一つの柱は再建の事案である。法的手続の申立代理人、裁判所から選任された管財人、監督委員などの他に、企業の代表者、学校法人の理事長なども務め、限界的な事案での経営に携わってきた。

筆者の弁護士・弁理士業務のもう一つの柱は知的財産権関係(特許権等)の仕事である。訴訟・契約締結などの他、大学の客員教授などとして講義・講演をし、産学連携などに携わってきた。

そして、分野としては、民刑事事件一般の他、特に、民事再生法、破産法等による法的及び私的の再建・清算関係事件、特許権、商標権、著作権、不正競争防止法等の知的財産権関係の業務に多く携わってきた。もとより、弁護士・弁理士として、一般の多様な事案も扱ってきた。