【前回記事を読む】【決算前後】個人投資家が取るべき行動。海外投資家のエントリーは1月、3月、6月、9月が多く…

第2章 決算発表前後のアナリストの投資判断に学ぶ

短期トレードの個人投資家にはアナリストレポートは時にかく乱要因に

セルサイドアナリストは時間優先なので、株価チャートを見ながら、レポートの発行タイミングを決めることは多くはありません。

最も重要なことは、会社の変化を読むことです。いち早く会社の変化に気が付き、株式市場がまだ織り込んでいない企業の価値を業績予想や目標株価に反映させることは、セルサイドアナリストの本分であり、チャート分析はテクニカルアナリストの仕事と私は今でも思っております。

年に3~4本、30ページ以上のロングレポートを発行していましたが、株価チャートは市場のセンチメントを知る程度にとどめていました。

ここで、個人投資家の皆さんにお伝えできることは、アナリストの機関投資家レポートは、株価チャートを見てトレードされている比較的短期の投資家にとっては、トレンドを乱す要因になるということです。

個人投資家のACTION POINT

・決算翌日の寄り付きでのエントリーは避ける

・年度決算発表後に保守的な会社計画の銘柄を買う

・トレンドに乗ったら、遅くても決算発表当日の朝に手じまいする

・ポジション銘柄が変動した場合は、利益確定を前提に保有株式を売却

・Insightレポート発行時期は、優良企業株は保有する

第3章 タイプ別・機関投資家の思考法

日本で個人投資家の参加率が増えない理由

日本の株式市場は個人投資家の参加率が、米国に比べて非常に低いのが現状です。政府はマイナス金利のなか、個人に株式投資によって、資産を増やし、消費を喚起するために、NISAを導入、新NISAによって、さらにその枠を拡げました。

しかし、実際買っている銘柄は、高配当銘柄が多く、株価上昇によるキャピタルゲイン(売却差益)を狙うものとは言えないと思います。

その理由は、株価を左右するのは、純然たるファンダメンタルズ要因だけではなく、為替要因や外国人投資家の動向、企業の自社株買い、ヘッジファンドによる大量のロング・ショートポジションの変更(ロング=買い、ショート=空売り)などが多くを占めるようになっているからだと思います。

結果として、株価のボラティリティ(変動の度合い)が高まり、個人投資家が心理的に参加しにくくなり、参加しても、数日から数週間の短期投資や数か月間の中期投資において、パフォーマンスを上げにくくなっています。