【前回の記事を読む】社長の求めるレベルと社員の意識レベルにどれほどのギャップがあるのか? それを知るために社長がとった行動は…
第1章 人を育てる
1、人を信じる
(1)信じてこそ人は育てられる
②リーダー研修の要請を受けて
こうして、社員の意識は上司が心配するほど低くはないこと、むしろ思った以上に意識が高くやりがいを求めていることを考えると、上司の真の役割は、〝社員の力を120%引き出すこと〟そして〝部下を信じること〟であることを思い知らされます。
(2)人を信じ人を活かしてこそ
①人を活かす以外に道はなかった
私が三洋電機冷凍機事業部の再建を果たすべく自ら志願して事業部長に就任した時のことです。冷凍機事業部は業界トップの高占有率を確保していたショーケースや自動販売機事業を分離独立させるなど冷凍冷蔵機器事業の母体となる会社でも伝統のある事業の一つでした。
しかし数年来品質不良で取引先の信頼が地に落ち冷蔵庫営業企画部長として事業存続の危機さえ感じる状況でした。そして私が事業部長に赴任してみると経営は実質赤字、残業代で車が買えるとの風評がたっているなど問題山積の状況でした。そこに製造の経験が皆無の私が赴任したのでした。
私には人を信じ人を活かす以外に道はありませんでした。しかし幸い私には人事部教育訓練課時代と冷蔵庫営業企画部長時代を通じて人間関係を勉強し組合から冷蔵庫営業企画部はモラールが高いモデル職場との評価も得ていました。製造の経験がない私にとってそれが唯一の支えでした。社員の力を信じて活かす以外に道はなかったのです。
私は7月23日(月)の朝、冷凍機事業部に初出勤し、全社員を前に最初のあいさつを行いました。もとより社員には営業からきて本当に事業部の経営が出来るのかという不安もあったろうと思います。
私は、そのような自分の立場を考えながらあらまし次のようなあいさつをしました。