【前回の記事を読む】マンション管理士が管理組合の自立化を進める前にすべきなのは、管理会社のバックヤードに負けない〇〇の提供

第一章 マンション管理の用語と管理組合運営のトリセツ

3 管理組合の自立化(1)

マンション管理がマンション・マネジメントである事を私は口が酸っぱくなるほど説明しています。それは、管理会社と管理組合の関係はBtoC(Business to Customer)ではなく、BtoB(Business to Business)である事を指しています。

管理組合は消費者の組織じゃないんですから自らが管理委託契約を熟読し、分からない事があれば専門書を読み、専門家の話に耳を傾け、各種セミナーに参加する経営者の境地でマンション管理を捉えることです。

しかし、マンション管理は多種多様な業種・業者の力を借りないと区分所有者は快適なマンションライフを享受できません。

まるで企業経営のようなステークホルダー(利害関係者)の確保が必要なんです。

換言すれば一流のマンション管理士になるには、管理組合が期待する管理会社が提供するバックヤードに負けない支援チームを構築する事です。

私は管理士になってから心掛けた事は、先ず精神的支柱となるマンション学会の諸先生の門をノックする事でした。

京都弁護士会所属の折田泰宏弁護士が語るマンション管理士の誕生秘話や将来の夢、大阪市立大学名誉教授の梶浦恒男先生のマンションの建物・設備の維持管理の考え方や諸外国のマンション管理の話を聴けた事は、マンション管理士の私にとってラッキーでした。両方ともマンション学会の会長経験者です。

無論、マンション学会の他の先生の論文も読ませて頂き参考にしました。

現在のNPOマンション管理者協会の発展の道筋をつけて頂いたのは大阪弁護士会所属の橋本匡弘弁護士です。法理論だけではなく、私のマンション・マネジメントの構築は橋本先生のアドバイスが無ければ達成できていなかったと思います。橋本先生には現在でも折に触れ当NPOがターニングポイントに差し掛かれば相談しています。

その他、社名や個人名は言えないけれど数多くのマンション大規模修繕業者や給排水管設備業者の経営者のアドバイスは私の血となり肉となりました。

このような経緯を経て、私のマンション管理のバックヤードの素地はできました。

管理組合が管理会社に頼らざるを得ない大きな要因が管理会社のバックヤード(各種専門家や業者とのネットワーク)にあるなら、マンション管理の専門家と自負するマンション管理士がやるべき事は管理組合の期待するバックヤードの構築と提供です。

例えばマンション管理士が管理組合にマンションの各種保守業者の分散管理を提唱しても具体的な企業名を提示しなければ管理組合は動きません。動くにはリスクが大きすぎます。

当NPOでは発足当初から各種業者のリストを整備する重要性に気付き、年2回開催するマンション管理セミナーに業者紹介コーナーを設ける等、業者との信頼関係を築く努力を重ねましたが全国的にはまだまだです。

管理組合の自立化を促すにはマンション管理に必要なバックヤードの整備を欠かす事はできません。

そのために2021年には「業者バンク」を設置しました。