長男は、照将さんに伴われ治療に行き、終わった後、照将さんの仕事の事務所へ連れていってもらった、と帰宅後に聞きました。長男は、照将さんが私のことを大好きだと言っていた、と嬉しそうに話してくれました。今も、その時のことが話題になります。

「藤谷さんは、僕にお母さんのことが大好きだと言ってくれたんだ。だから、その時に二人の関係に気づいたよ。ずっと関係が続いていてすごいと思うよ。本当に、お母さんのこと好きなんだね」と、照将さんのことを信頼しています。

長男が急性アルコール中毒で救急搬送された時も、一緒に奔走してくれました。大学の部活の合宿中に急性アルコール中毒で病院へ救急搬送され、一命を取り留めたことがあり、その時、多くの関係者のところを、一緒にお礼にまわってくれました。

また、仕事の悩みにも付き合ってくれたこと、長男は感謝しています。私が子どものことを心配していると、一緒に一人暮らしの息子に会いに行ってくれて食事をしながら話を聴いてくれました。共に悩んでくれて感謝しています。

子どもたちも照将さんの存在を認め、尊敬しています。照将さんは、私とのことを隠すことなく子どもたちと関わってくれて、いつの間にか安心して頼れる存在になっていました。

野球見物

出会って間もない頃、子どもが保育所通いや小学生の頃のことですが、子どもたちも一緒に野球観戦に行きました。照将さんがチケットを取って連れていってくれたのです。子どもたちは、初めて生でプロ野球の試合を観たので、いつもはテレビでしか見ることのできない選手を、目を輝かせて見ていました。子どもたちは初めて会う照将さんを、どんな思いで見ていたのでしょうか。

子どもたちは「どこの誰なんだろう」というような怪訝な顔で、はじめは照将さんと距離を取っていましたが、照将さんは、笑顔で楽しそうに話しかけてくれていました。私は、この対面が、お互いに好印象であるように祈りました。とても不安でしたが、照将さんが子どものことまで気にかけてくれている姿を見て、胸がいっぱいになりました。

あの日、スタジアムの夜空に上がった花火は、今も目に焼きついて残っています。忘れられない思い出です。

子どもたちにも忘れられない思い出のようで、今もあの日のことを思い出しては話します。

初めて子どもたちにも会ってくれて、一緒に時を過ごしてくれたこと、嬉しくてありがたく、幸せな時間でした。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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