【前回記事を読む】楽しむはずだったコンサートの夜――初めての保育所に預けた子供達のことが頭から離れなかった

Ⅰ 幼児のころ 1987~1990年

|幼児| 1~3歳=けいたの事始め

けいたは1歳ころから、春に植物が開花するように、歩けるようになったことで目的への強い意思・欲求を育て、花を開かせてゆく。このころ、けいたは親の手のひらから転がり落ちそうになりながら懸命に遊ぶ。

・1歳0か月、CDの音楽で手足を振ったり、足を踏み鳴らしたり……むしろ音やリズムが子どもの本能を動かしているようだ。1歳3か月で本物のミュージカルを見てすぐに、掃除機のホースを咥えて“わぁーぁー”と声を吹き込んで、初めてのうたマネ。「いやや」の拒絶ことばもこのころから。

・1歳1か月、気づいたときにはテレビのスイッチを入れていた。幼児向け番組から始まり、1歳9か月で自分でチャンネルを回し、音量調整し、室内アンテナの調整をこなした。テレビで“はみがきシュワシュワ”を見て、夜の歯磨きはスムーズになって、テレビの影響力を思い知らされる。

2歳0か月で「うた、いやや」と、トイレに来てまで父にテレビを要求、「ぺれび、いっきゅうさん」をねだり、番組が幼児向けからアニメに変わる。

・1歳6か月、親を手本に何でもまねする。工具箱からドライバーを持ち出し、インターフォンをひっくり返してネジにドライバーをあてがい「イッシ、イッシ……」と、1週間前の父の修理のまねごと。母の鏡の前で、わずかに残ったコップのビールに指を突っこんで、顔に「ペタ、ペタ……」

無題 幼稚園年少組 クレヨン・水彩絵具 38×54cm

・2歳の最後の日、母がお隣にけいたを迎えにいくと、お隣さん「けいちゃん、ごはん食べたし、お父さんとお母さんが遊びに行っていいと言ったって、言ってましたよ」けいたはまだご飯を食べていない。夕飯は牛乳を少し飲んでおしまい。どこかでおやつでお腹いっぱいにしてもっと遊びたかったのか、けいたの初めてのウソ?

・3歳ころから様々なことばがふえる。「おまえ、なんだ、おまえぇー」「じょうだんで、ないぞぉー」「あたりまえでしょうがー」「いいかげんに、しなさい」どこかで聞いたことがあるようなフレーズ、夫婦喧嘩? “三つ子の魂百まで”けいたに影を落としていませんように……。