10月29日~11月14日【3歳3か月】
けいたはお店から帰ろうとする父を押しとどめ、猛烈に泣きわめく。押し切られてお店にもどる。するとおもちゃ屋からなにかを抱えてきて、無言で父に差し出した。“ターボラガー3千円”、父「買えない」と戻そうとすると、けいたが両手をひろげて止める。泣きわめくけいたを抱えて店を出た。
父は考えあぐねて「サンタさんにたのもうか?」の咄嗟のことばに、けいたは納得する。
夜にふとんの中で、けいたを寝かしつけながらお話をする。
父「雪がふったら、トナカイのそりに乗って、サンタさんが“みんないい子にしてたかな? りゅうまくんは泣かなかったから砂遊びのスコップ。りきくんはごはんを散らかさずに食べたから、仮面ライダーのパズル。たくやくんは……”」
けいた「ぼくは? ぼくは?」父「“あきらくんは変身時計。たかおくんは……”」けいた「ぼくも、ぼくも」と、なきべそ。父「あっ、サンタさんが袋を覗くと、あっ、ありました。けいた君はずっとがまんしてたから、ターボラガー!!」けいた「うわっ! よかった! ありがとう」と、泣きそうに。クリスマスまで、まだまだ、遠〜い……。
それから、たびたびけいたはつぶやく「ゆきがふったら、さんたさんくるの?」「はやく、ゆきこないかなぁ」。父にとってもこんなにも待ち遠しいサンタさんははじめて。
けいたが「ぼく、おかあさんだいすきなんだもん、おとうさんもだいすきなんだもん」。時々こう言って、親を篭絡する。
道路工事で働くおじさんたちを見て、けいた「みんな、いっしょうけんめえ、はたらいてるんだもんねえ」。働く人たちにもけいたの目は注がれる。
父がぶどうジャム作り。けいたと弟も椅子を持ってきて、あれこれ手を出す。コンロの強火が危ないので強制的に移動させると、「ぼく、おとうさんもおかあさんもだいきらいだ!」。
でもすぐに「ごめんなさい」と言うので、すぐ後ろのテーブルに乗っけると「うわっ、よくみえる、ぼく、うしろからそおっとみてるからね」。子どもの好奇心をうばったみたいで、手伝いさせなかったことがくやまれる。子どもに大きらいと宣言されるといっそうめげる。
父が仕事に行く時、けいた「おしごと、たいへんだね」のことばにほんのりする。
けいたが「さんたさん、まだなんだよねぇ。ゆきまるだ、つくれないとね」。