「あれはなぁ、ヤエーっていって、バイク乗りの挨拶なんだ。バイクに乗ってる奴はみんな仲間なんだよ。見ず知らずの人でも、すれ違う時にああやって手を上げて挨拶するんだ。『楽しんでるか?』『気をつけて走れよ!』『またな!!』って感じで手を上げたりポーズをしたりして、同じ趣味のバイクを楽しんでるのさ」

「ヤエーかぁ……へぇ〜、なんかいいね♪ 俺も帰りやってみよかな(笑)」

「街中はあんまやらねーけどな。ツーリングなんか行くとみんなやってくるから、もっともっと楽しいぜ。バイクは一人で走る乗り物だけど、バイク乗りはみんな心がつながってんだ。翔太、お前も乗れよ! 絶対楽しいぜ」

仁おっちゃんはニヤリとほほ笑んでバイクのタンクを叩きながら、翔太にバイクを勧めた。

「実は、今何も趣味がなくて何かやろうかなって思ってたんだ。こんなん味わったら乗るしかないよ。よし俺! 免許取ってバイクに乗る」

「ハマったか。じゃ、大型免許取ったらこのバイクをお前にやるよ」

「うそ? マジで! おっちゃんの大切な相棒ちゃうん?」

「俺はあと二台持ってるから、大切に乗るならお前に譲ってやる」

「ほんま!? マジで? やったー!!」

突然の仁おっちゃんのサプライズに、翔太のテンションはマックスだ!!

「男の約束だ。免許取ったらコイツはお前の相棒だ‼ 免許取るのに気合入るだろ。よし、帰るか翔太」

二人を乗せたバイクは舞洲を出て、風の中を走り抜けていった。

晩飯を食べた後、翔太はさっそくスマホで教習所を検索し、費用と教習期間を調べた。家から近く、送迎もある教習所を見つけ、そこにすることにした。

よーし、アイツらも巻き込んでみるか。

『相談したいことがあるから、集まらねーか』とメッセージを打ち込み、すぐにメッセージアプリを送った。

 

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