◼腎臓病は世界的に増えている

実は、腎臓病は日本だけでなく、世界的に増えています。2019年には、世界の腎臓病患者の数は約8億5千万人と推計され、これは糖尿病の患者数の約2倍に相当します。(4)

国際腎臓学会は腎臓病を「隠れた流行病」と表現しています。「隠れた」と表現するのは、腎臓病が深刻な病であるにもかかわらず、多くの人がこの病に気づいていないためです。

腎臓病の患者数は、所得額や腎臓専門医の数と相関関係があるとの報告があります。地域別に見ると、腎臓病は欧米やアジアに多く、アジアでは日本や台湾に多い傾向があり、これらの国々は経済的に発展し、公的医療制度が整っているという共通点があります。

しかし、最近は、低所得国や中所得国で腎臓病患者が著しく増加しています。これらの国々では、経済発展が見込まれる一方で、肥満や糖尿病の増加が腎臓病の患者数を押し上げている可能性があります。

したがって、腎臓病は一見、人種による差があるように見えますが、人種の違いよりも社会的、経済的な要因が大きいと思われます。国の経済発展や所得格差により、生活習慣病が増加し、それに伴い腎臓病も増える可能性があります。経済のグローバル化が進む現代において、腎臓病はもはや人類共通の課題となっています。


(1)日本生活習慣病予防協会.CKD(慢性腎臓病) [Available from:https://seikatsusyukanbyo.com/statistics/disease/ckd/.

(2)日本生活習慣病予防協会.[Available from:https://seikatsusyukanbyo.com/statistics/2025/010842.php.

(3)黒尾誠.腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する:幻冬舎新書;2022.

(4)Jager KJ,Kovesdy C,Langham R, Rosenberg M,Jha V,Zoccali C.A single number for advocacy and communicationworldwide more than 850 million individuals have kidney diseases.Nephrol Dial Transplant.2019;34(11):1803-5.

 

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