私はこの冷水シャワーの効果に味をしめて、同じ頃に筋トレも始めた。スクワットを中心にしたが、腕立て伏せと腹筋運動を含めて三種類だ。腕立て伏せは最初は十回やるのもキツかったが、続けていくうちに五十回もこなせるようになった。

これらの筋トレのおかげで歩行がしっかりしてきた。筋トレ自体は筋肉を傷つける行為だが体はその修復のために機能を存分に発揮するようになり、筋肉は以前よりも強化される。骨折後に骨はより強くなるということもよく聞く。

そこで色々調べているうちに鈴木祐という方が書いた『不老長寿メソッド』という本でホルミシスという現象があることを知った。

要点は「多すぎれば有害だが、少なければ有益に働く作用」と鈴木氏は述べている。その代表例として彼はポリフェノールの働きを挙げている。

ポリフェノールは体に良いとされているが、その物質の本質は少量の毒であり体内に炎症を起こすのだが、人体がそれに反応し肉体のダメージを修復する過程で肉体を若返らせるのだという。

また、文献通である鈴木氏によれば、運動が健康に良いことはデータ的にも確かめられていて常識になっているが、その理由は明確にはわかっていないという。色々な仮説が出されているが、その中で最も有効な考え方がこのホルミシスであるという。

ニクラス・ブレンボーという人も『寿命ハック』という本でホルミシスの紹介をしていた。彼はこう書いている。

「運動はホルミシスの最も知られる例だが、生物の世界にはホルミシスがあふれている。実際、ホルミシスは地球上の生物の物語の根幹をなしている。」

運動は筋肉や骨にストレスがかかるし、エネルギー消費も増大するので代謝が活発になりフリーラジカル(活性酸素)も多く生成される。

これらに打ち勝つために身体はその機能を高めようとするのだ。またさらに彼は、その本の中でバイオスフィア2(Biosphere 2)という実験のことも触れていた。これはアメリカ合衆国アリゾナ州にある人工の生態系で、二十世紀初期に二年間にわたって、八人の研究者が生活し、生態系内での自給自足を試みたものである。

 

👉『存在と差異』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】「やっぱり大きかったわ」着物を巻き付けただけの姿で、背中に身体を預けてきて…耳元で囁いた。

【注目記事】アパートを追い出され行くあてのない私…置いてもらう条件は婚約者の振り?!…のはずなのに抱きしめられキスを…