名医よりも、なんでも意見が言える医師を見つける
介護に関係する書籍では、医師の選び方などが事細かに書かれています。書いてある内容は非常に参考になるのですが、患者本人と付き添う家族の双方がともに体を壊し具合が悪いと、書籍に書かれているような良い医師のいる病院を訪ね歩くなどできないことは、往々にしてあるように思われます。
テレビや雑誌で特集されたスーパードクターに診察をしてほしくて、全国を巡っている方々も数多く知っています。しかし、どんなに良い病院でも、どんなに良いといわれる医師であっても、患者本人や家族側と医師との相性はあります。単純に、そこを訪ねさえすれば大丈夫というわけでもないでしょう。
病気になる前、「どんなに良い病院へ行っても、どんなに良い先生が付いても、ダメな時はダメなのよ。近くの普通の病院で、医師になりたての若い先生だったとしても、助かる命は助かるようにできているのよ。もっともこっちの話を聞いてくれない医師はダメだけどね」と母は、何度も何度も繰り返し、言っていました。
きっと私が何度もひどい発作を起こし、夜中に何度も私を病院へ連れて行った経験から辿り着いた結論でしょう。
一度の手術で治る病気なら可能でしょうが、慢性疾患になると、遠方の病院を訪ねることは困難を極めます。
「遠くだと、おそらく一生続くであろう通院に、気持ちが折れそうになる」と母は、しばしば口癖のように言っていました。
これはあくまで私の考えですが、単純に住まいの近くに、なんでも言える病院を探しておけばよいのだと思います。
特に、あまり病院に通いなれていない人が、医師の白衣を見ただけであがってしまい、何も言えなかったという話をよく聞きます。初めての病院であるならばなおさらでしょう。
そこで、いざという時のために、定期検診などを行って、仲の良い医師を作っておくのです。健康状態をよく知っている医師が近くに居るということは、患者にも付き添う家族にも、何にも勝る安心になります。
医療従事者との意思疎通がうまくいかずに通院を自らやめてしまい、疾患をこじらせてしまうという話は、慢性疾患を抱えている患者さんから本当によく聞くのです。