故郷を離れて
日本の新聞配達制度は素晴らしいもので、販売所に勤務する学生アルバイトなどによって、朝・夕刊が毎日のように自宅まで配達される仕組みになっています。
現在はどのような制度の下で行われているのかわかりませんが、私たちの学生時代には、新聞社が経済的に恵まれない人たちのために奨学生制度をつくっており、大学や専門学校の進学を目指す若者を経済的に支援してくれました。
私は田舎の高校を卒業すると同時に、大学進学を目指して上京し、新聞奨学生として既に上京していた兄の紹介で、東京の下町である北区の赤羽駅からさらに歩いた志茂にある新聞販売所に住み込みで働くことになりました。
当時の私は予備校に通う資金もないため、翌年の大学受験を目指して販売所内の寮での自宅浪人でした。
地方の若者にとって進学するために新聞社の奨学生制度があるのは大変有り難いことでした。卒業するまで勤めることで新聞社から貸与された入学金や授業料はすべて返済免除となります。この制度があったお陰で今日の私自身の存在もありますので、新聞社には今でも大変感謝しています。