・最期の2日間

11月21日(木)

今日も利恵子に会いに行く。

又電車の中で涙が出て来た。

昨日も病室に入って見ると、ベッドに寝ている利恵子の腕や口元にも血が付いていてそのままになっていた。

口の中に炎症があって口を洗って貰う時に切れたりする様だ。看護師に頼むのも何なので、ティッシュで拭いて綺麗にした。

電車の中でそんな姿が目に浮かんで来て、哀れになり、涙が出る。何故か行き帰りの電車の中でいつも泣きそうになる。

利恵子には会いたい。もし利恵子と話す事が出来るなら、1日中でも一緒にいたい。利恵子とは一ヶ月話していない。けど、あの哀れな姿は見たくない。

利恵子は私が来ても認識しているのかどうかも分からない。明らかに意識が低下している。

表情は何か話しているが、何を言っているのかは全く分からない。

只、私が質問形式で一言二言問い掛けるとイエスかノーで答えている様にも見える。と言うか、ノーではなく、何でも頷いているようにも見える。

いつも矛盾した気持ちが私を襲う。

行かないで置こうかな、と思うが結局は行く。自己満足かも知れないが、せめて一緒に居て利恵子の苦しみを和らげてあげたい。

10時過ぎ病室に入ってモニターを見ると、心拍数が高く酸素量(SPO2)が低い。又今日も1日中モニターと睨めっこだ。

夜、病室に泊まって、利恵子の傍で寝でいる時は、血圧測定器の音が10分置きに聞こえる。それ以外の点滴とかの機械音も絶えず聞こえる。

点滴は2つあり、夫々4時間間隔、8時間間隔でアラームが鳴る。

時々付き添い用の簡易ベッドから起き上がって利恵子の状態を確認する。