第一章 なぜ私たちの心は苦しくなるのか

1 私のコンプレックス

私は若い頃、身体と学歴についてのコンプレックスをもっていました。

小学校・中学校の朝会では、背の低い順に前から整列していたため、私はいつも2番目とか3番目でした。高校に入学してからも、私の期待に反し、ほとんど伸びることはありませんでした。

「あの人はいいなあ、背が高くて」と背の高い人をいつも羨望の目で見ていたものです。

背の高い人は周りから認められ、背の低い私はバカにされている、そんな気がしていました。

「なぜ私は背が高くならないのだ。きっと親のせいだ」と両親を恨んでいた時期もありました。そして、そんな自分を不幸だと思っていたのです。

もう一つ、就職してから感じていたコンプレックスがあります。それは学歴についてでした。

私が通っていた大学は、全国的に知られているような有名大学ではなく、地方の無名私立大学でした。私が希望していた大学は見事に不合格となり、合格したのは地元の私立大学のみです。

この大学を受験するようになったきっかけは、私の友達が受験する予定だったのに急遽取りやめたため、「願書があるから受験しないか?」と勧められたからです。

少し迷ったのですが、「まあ、受けてみるだけ受けてみようか」と思い受験しました。

したがって、私にとっては元々考えてもいなかった大学であり、その時点では進学する意思などありませんでした。

私は、両親や兄に相談し、浪人して再受験することを嘆願しました。しかし、浪人することのデメリットを説かれ、おまけに担任の先生にも反対されたことで、再受験するという私の望みは断念せざるを得なくなりました。