【前回記事を読む】「それぐらい勘弁してくれ!」ものすごい剣幕で伝えられる騒音の苦情…トラブル解決のために心がけたいことは?

第一章 管理会社と賃貸物件

騒音トラブル

事例2 押しの強さに負けないしなやかさで問題解決!

迎えた当日の夜11時。私は担当社員と仲介した社員を連れて3人で訪問致しました。初めて対面したご主人は、電話の時の印象とは違い、おとなしい人でした。

大体はそんなものです。電話では顔が見えないので怒鳴り散らして威勢のいい言葉を並べられても、いざ対面するとおとなしいものです。

約2時間その部屋にいましたが騒音などは全く聞こえませんでした。相手もバツが悪そうに「今日は聞こえないですね」と言います。

その後、深夜に他の部屋からかすかに聞こえる物音をご主人が「あ、今の音は私達に対しての嫌がらせじゃないのか!」と言いましたが、「これは水の流れる音や、扉を閉めた音で嫌がらせじゃないですよ」となだめました。

時刻も深夜1時になり騒音はもちろん、物音ひとつ聞こえなくなったので私はこれで帰ります、とご夫婦に伝え部屋をあとにしました。

結局そのカップルは後日退去する事になりました。退去当日、立ち会いにてご主人は恨めしそうに私に向かってこう言いました。

「あんたらが何も解決してくれないから退去する事にしたんだ!」

私は「お力になれず、すみませんでした」と上辺だけの言葉を返しました。

この一件はこれで終了しました。なにが目的だったか最後まで分からないケースでしたね。この2例はほんの一部です。ちなみに現在も複数の件で住人同士の騒音問題に悩まされています。困ったものです。