第四話 「神代」巻の成立

『記紀』には「大和天皇家」の始祖「神武天皇」に先立つ「神代」が記載されている。

いわゆる「日本神話」とされる物語である。天地創造から「神武天皇」の父の代までの一見荒唐無稽な説話の連続した話として編集したものと思われる。「神代」の内容について深く考察することには意味がなく、誤解の危険が多い。

したがってここでは『記紀』編纂時点に立ち返り、どのような情報を集め、どのような意図で「神代」を成立させたのかを考察したい。

元々大和地方には「神代」に記された説話は無かったと考えられる。「神代」を精読すると、「高天原」は北九州、抗争相手の「葦原中国(あしはらのなかつくに)」は出雲を中心とした山陰地方とすることが合理的だと思える。この点については第一九話で論じる。

したがって『記紀』での「神代」の記述内容は日向出自の神武一族が伝承したものと考えてよさそうだ。

落語家や講談師は小一時間かかる演目を何題も記憶している。僧は言葉として意味をなさない経文を延々読誦する。この点では人間の記憶力は決して侮れない。「神代」に数多く登場する神々の名前を諳(そらん)じ語り伝える語り部が存在しても不思議ではない。

 

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