キャリアは順風満帆の日々ばかりではない

私自身のキャリア形成も含め、キャリアは人それぞれでありながら必ずしも順風満帆の日々ばかりではなく、時には試行錯誤しながら迷い、悩み、悲しむことがあります。他方、喜び、楽しみ、感動をするできごとなどと接し、これまでのキャリアを過ごしてきた結果が「今」を創りだしているとも感じています。

そして、2点について意識するようになりました。1点目は、これといってやりたいことがなく自らのキャリアが停滞してしまい、キャリアに不安を感じている若者が一歩前に踏み出す契機を如何にして創りだすか。2点目は若者だけに限らずそれぞれの年代において、「自分らしい豊かな(幸せな)キャリアを創るために」どうすればよいのか、です。

夢ややりたいことがないといけないのだろうか

これらの2点の問題意識に関連するだろう「夢ややりたいこと」についてお話を聴く機会が、たまたま見学することになった高校の進路指導ガイダンスでありました。講師の先生が「夢ややりたいこと」を見つけて、進路を考えないといけないという内容の話を生徒にされていたのです。

私はお話を聴きながら「夢ややりたいこと」はあった方がいいと感じつつ、とはいえ無いといけないのだろうか、高校生や大学生、そして20歳代の時に将来の望みが無いと「自分らしい豊かな(幸せな)キャリアを創りだす」ことができないのだろうか、と即座に思いました。

読者の皆さんは高校生の頃、進路指導のガイダンスで「夢ややりたいことを見つけよう」、「将来、やりたい仕事に就くために学びたいことを見つけ進学先を決めよう。または、就職する企業を検討しよう」と、先生や外部講師の方からアドバイスをされなかったでしょうか?