【前回の記事を読む】やりたいことの有無をはっきりさせることより、キャリアについての捉え方を豊かにすること。
まえがき
「夢ややりたいこと」がないといけないのだろうか?
今を大事に、そして自分らしい豊かな(幸せな)キャリアを創りだす
私は、2014年4月から2024年3月末までの10年の間、地方の私立大学でキャリア教育担当教員及びキャリア教育アドバイザーの任に就いていました。
大学のキャリア教育では、社会環境や家庭環境、さらに働き方や個人と企業との関係に変化が起きていることを感じながら、成功体験や前例が通用しない社会において、2つのジリツ(自立と自律)を主軸に、今を大事にし、そして「自分らしい豊かな(幸せな)キャリアを如何に創りだすか」、ワークキャリアだけでなくライフキャリアにも問題意識をもって講義を行っていました。
また、大学及び高校を卒業し社会人になったものの仕事面で行き詰まり、今後のキャリアに不安を感じている若者の相談にも少しばかりですが応じることもありました。過去においては30歳代以上で転職を考えている方々に対して、キャリアカウンセラーとして転職支援も行っていました。
他方、就職する側ではなく採用する側、即ち新卒採用及び中途採用を考えておられる企業側に立ち、求める人材(人財)を採用するための活動支援も行いました。
よって、私自身のワークキャリアは、就職する側と採用する側に立ち44年に亘って「人」に関わる業務をミッションとしてきています。
今日まで様々な年代の方々のキャリアと接しながら、キャリアは人それぞれの価値観や人生観をもって創りだされるものであって、他者と比較するものではなく、ましてやキャリアに「勝ち組」だとか「負け組」などはないと私なりに結論付けています。