【前回の記事を読む】「既存のものから学ぶ」のではなく、「学びを生成する」組織になるには? チームが変わる5つの原則
第2章 理想の経営
6 暗黙知を活かす~強みを見つけ知識を創造する
・暗黙知から知を創出するSECIモデル
暗黙知を言葉にする過程には発見も生まれます。野中郁次郎先生はSECIモデルで、暗黙知を形式知で共有するだけでなく、新たな知の創造を提唱しました。野中郁次郎・竹内弘高著『ワイズカンパニー』によると「SECIモデルとは、暗黙知と形式知についての洞察をもとに、われわれが考案したイノベーションのフレームワークのことである。」としています。
1. S(Socialization共同化)
2. E(Externalization表出化)
3. C(Combination連結化)
4. I(Internalization内面化)
・暗黙知から知を創出する方法
以下のとおり暗黙知から知を創出しましょう。これが実践できればまさに「学習する組織」です。
1. 組織として取り組むビジョンを掲げる。
2. 暗黙知を洗い出す。
3. 共有することで、さらに創造する場を設ける。
4. フォローと発展継続、繰り返し。
・暗黙知の変換が成功するためには~実践と伝承
暗黙知への変換が成功するために注意することとして、以下が挙げられます。
1. 暗黙知の大事な要素が漏れないように注意して受け取るレセプターを持つ。
2. 机上で学ぶことには向いておらず、なるべく実践で学ぶ。
3. 他者との相互作用も含めて、新たな知の学びが発展するようにする。
4. 暗黙知のまま伝承することも検討する。
5. 学びのためには「指導のもとでの経験」が効果的である。