がん患者の生存率
国立がん研究センターが、全国のがん診療連携拠点病院などで2014年から2015年に診断されたがん患者の院内がん登録を用いて集計した部位別5年相対生存率(註1)によると(参考資料四)、甲状腺がん、前立腺がん(男性)、乳がん(女性)は、いずれも90%を超えており、治療によって治りやすいがんと言える。
逆に5年生存率の低いのは膵臓がんで、男性の11.1%、女性の12.2%、次いで胆嚢・胆管がんの男性26.8%、女性22.1%、肝臓がんの男性36.2%、女性35.1%であった。また、男性の肺がんも5年生存率29.5%と不良であったが、女性の肺がん患者の5年生存率は46.8%と男性とは大きな差が見られる。
これは、男性の肺がんと女性の肺がんの原因が異なるためと考えられる。男性は喫煙が原因で起こる肺がんが多く、女性の肺がんは上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子変異など喫煙以外の原因によって起こった肺がんが多いことに関連していると思われる。
がん患者全体の5年相対生存率は、男性で62.0%、女性では66.9%で女性のがんの生存率が若干高くなっている。
最近では、がん患者の10年生存率が示されるようになっている。国立がん研究センターの集計による年生存率では、全がん患者で58.9%、前立腺がん(男性)で99.2%、乳がん(女性)で87.5%、甲状腺がん86.8%、子宮体癌(女性)で82.3%などが良好であり、不良なものとしては、膵臓がんの6.6%、肝臓がんの17.6%、肺がんの33.6%、食道がんの34.4%などが挙げられる。
10年経過で治ったと考えるとすれば、全がん患者の約60%が治癒すると言える。ただし、この成績は10年前の治療成績なので、現在ではさらによくなっている可能性がある。
註1:相対生存率について。がんと診断された場合に治療でどのくらい救えるかを示す指標として相対生存率が用いられる。5年相対生存率とは、あるがんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合で日本人全体の性別、生まれた年、及び年齢の分布を同じくする日本人集団の生存率に合わせたものである。
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