目標達成の要因3──思考

一般には、思考とは「知覚・記憶・推論・判断・意思決定といった認知活動の総称であり、外界から情報を取り入れ、過去の経験を活かしながら、情報を整理・分析し、行動や結論を導く過程」とされます。

目標達成の観点からは、「動機を現実的な目標へと構造化し、具体的な行動を適切に導くための認知的プロセス」と言えるでしょう。

著者は特に、目的思考・成長思考・共感思考・主体思考・長期思考・メタ認知思考・仮説思考・目標達成思考に着目し、目標達成人に共通する特性を明らかにしようと試みました。

①目的思考

自らの価値観や使命に根ざした意味づけから行動を設計し、「何のためにそれをするのか?」という本質的な問いを忘れずに、表面的な手段や手法に流されない自己管理力を発揮する。

②成長思考

現状に満足せず、失敗や未熟さを学びの材料として受けとめながら、謙虚に学び続ける姿勢を持つ。自らの弱さと向き合う過程が、真の自立と成長につながる。

③共感思考

他者への理解と感謝を通じて信頼関係を築き、「一人で成し遂げているのではない」と認識する。協働の中で、自律的に自分の役割を果たす姿勢を重視する。

④主体思考

環境や他者に責任を転嫁せず、「今の自分にできること」を起点に思考し、自己責任と内発的動機づけを基盤に行動する力を育てる。

⑤長期思考

目先の成果に振り回されず、持続可能な信頼と価値を創出する視野を持つ。将来を見据えた判断が、今この瞬間の選択の質を高める。

次回更新は11月14日(金)、11時の予定です。

 

👉『目標達成人』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】彼と一緒にお風呂に入って、そしていつもよりも早く寝室へ。それはそれは、いつもとはまた違う愛し方をしてくれて…

【注目記事】(お母さん!助けて!お母さん…)―小学5年生の私と、兄妹のように仲良しだったはずの男の子。部屋で遊んでいたら突然、体を…