初めて坊主にしたが自分で言うのはなんだがかなり似合ってたと思ってる。うちの陸上部のルーティンはまず朝練、テニスコートで道具などを使って行う。それが終われば1限から授業がスタート。6限まで授業を終えると、練習着に着替えてストレッチ、その後各ブロックに分かれてそれぞれの練習を開始するという流れ。
土曜は基本午前中のみで日曜オフ。ただし大会などがあれば振り替えで月曜がオフ。そんな日々で当たり前にこなす練習が最初はキツすぎた。特に合宿。その中でも年1ペースでやる栄養合宿が特に嫌いだった。土手沿いの住宅街中にひっそりと佇んでいる宿で自分たちでご飯を全部作るというもの。
正直練習よりもご飯を食べる方がきつかった。というのもまあおいしくない。普段自分の親の慣れた手料理を食べてる皆んなが、無い知恵を振り絞って作るのだからそりゃおいしくない。
米もぱっさぱさ、サラダはただ野菜を切っただけ。時間オーバーによって冷たくなっているお味噌汁。ここでしか言えないが1年の時の初めての栄養合宿ではあまりにまずくて口いっぱいに放り込んでトイレでリバースした。あれは2度と経験したくない。
余談
こんな人周りにいませんか?
自分の家で作ったものしか食べられない人。自分が正にそれで、今でも母親が作ったものしか食べれない。(コンビニやスーパーで売っているお弁当とかは食べられる。むしろおいしい)
だが唯一他人の家で食べたもので心の底からおいしいと思ったのが椎茸汁。
小学生の時、近所に住んでいた煙草屋のNくん。Nくんの家でよくなんのスペースかは分からないがゲームやテレビがあったスペースで3人くらい集まって夜な夜なゲームや漫画を明け方まで楽しんでいた。
深夜になると必ずお腹が減ってしまいよくコンビニも行ったのが、あの時の自分から見えるあの時間帯のコンビニは遊園地、閉園後の某夢の国のようなそんな素敵な背徳感とワクワク感がいっぱいで楽しかった。しかし、それはNくんの親が寝てる時限定。なので起きてる時は仕方なく家にあるものをNくんが振る舞ってくれた。
その時は冷蔵庫にもあまりいい食材がそろってなく、(Nくんは簡単な料理くらいなら作れた)台所に置いてあった椎茸を取り、てきとうなサイズ感で切ってそれを鍋にぼちゃんと入れた。そこに確かコンソメの素? みたいなでっかい丸太のような容器に入った粉末を入れて完成。これが椎茸汁なのだがあり得ないくらいおいしかった。深夜2時、丑三つ時に食らう友達が作るチープなそのスープが格別だった。おいしい、というより安心感と助かったーという気持ちになれた。
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