【前回の記事を読む】「調子に乗っちゃいけない」ネガティブな自分と周りの無関心から感じ取れるヘイトに似たようなものから勝手にそう決めつけて…
1章 中学・高校
集団の中で生きること
入学してからまず考えたものは部活。中学の時勢いとノリでサッカー部に入り赤鼻ピエロから逃れた自分にはサッカーの選択肢はなかった。
野球はだめ。楽しさが分からないから。球打って捕って、投げて走って、その繰り返しを永遠としてる事のどこが楽しいのか理解できなかった。あと痛い、野球の球は小さくて硬いので自分には到底向いてない。
バスケは好きだった。テレビで見ていて大きい男たちがダイナミックに動いてるのがカッコよかったから。でも大してやった事なく、チビな自分には向いてないと決めていたから入部は考えてなかった。
じゃあ卓球? ……体育でやる事は好きだったがそれを部活でやるまでのモチベーションはない。あと、本当に偏見かも知れないが外からみて卓球ってなんかイケてないように見えた。
いろいろな選択肢を考えて、『球技は向いてないな』という結論に至った自分は陸上部に入る事を決めた。陸上なら球を使わないし、苦手なチームプレイもない、完全に自分の成果が自分に等身大で返ってくる。
あと、努力しなくてももともと走るのは速く、体力もそれなりにある方だったから。しかし、そのまた甘い考えで決めたツケがここで回ってきた。
今まで何も努力した事ない自分には陸上部に入ってからは地獄だった。自分の高校は駅伝がその頃東京で1番強い強豪校だった。
なので当然周りは自分より速い。当たり前だ。彼らは中学、もしくは小学生の時からやってたエリート集団。某有名7つの玉を集めるアニメで言ったら全員戦闘服を着たエリート王子だ。
某惑星に対して修行していない自分が1人で乗り込んでいくようなもの。瞬殺される。せめて戦闘服は着させて欲しい。他の人の何倍も修行が必要だ。
そんなんでとりあえず始まった陸上生活だが、もちろん早速試練がきた。うちの陸上部はほぼ全員坊主にしなくてはいけなかった。
それなのに女子と投てき、短距離と長距離以外は坊主じゃなくてもOKだった。もちろんそれも暗黙の了解。そんな理不尽なしきたりを受け入れながら家に帰って坊主にした。