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留学

私はオーストラリアで過ごした経験があったため、小さい頃から漠然と将来は海外に行きたいと思っていました。その願いは意外な形となって実現します。

私は中学受験をして都内の中高一貫校に通っていましたが、中学に入学すると同時に迷わず野球部に入りました。小学校で野球をやっていて楽しかったからです。ところが、中学野球では周りのレベルが高く、スタメンになれないため私のモチベーションは低く、嫌々続けていたようなものでした。

中学が終わったら野球はもうやらないと公言していたら、仲のよい友達からラグビーをやらないかと誘われたのです。親友からの誘いでしたので、軽い気持ちで引き受けたら大間違いでした。

私はラガーマンを尊敬しています。自分が経験したからわかりますが、ラグビーって本当に大変です。いろいろな意味で。

私が高校で始めたラグビーで衝撃を受けたのは、「練習量」、「上下関係」、「先輩の非常識な行動」の三つです。当たり前のことですが、野球と違ってラグビーは走り続けるので走る練習が多いです。吐くまで走りますし、吐いても終わりにしてくれません。吐くと、「スッキリした? した? はい、もう一周」と続きます。周りもそうしているから休めません。

合宿なんかいくと、一日二食で相撲取りと同じ練習が始まります。夜明けと共に練習し、お昼は動けなくなるまで食べさせられます。後輩は自分の食事だけでなく、先輩が残した食べ物も食べさせられます。ようやく食べ終わったら昼寝。起きたら練習を再開し、帰ったらまた山ほどの食事を平らげて寝ることになります。

毎日この繰り返しで、合宿期間中笑ったことは一度もありませんでした。