【前回の記事を読む】「彼と別れて」「身勝手すぎる!」「あなたは私の代わりよ!」夫の留守中にやってきた元妻と言い合いに。すると玄関が開き…

第三章 新しい家族

吉田ホールディングス。

「副社長、おはようございます」

「おはよう」

「副社長、おはようございます。今日も爽やかですね」

「おはよう。妻のおかげだよ」

「朝から、ラブラブですね」

「アハハハハ。そうだ」

朝から、スケジュールがいっぱいだ。お昼もサッサと済ませた。

「副社長、今日のおやつが楽しみですね。お昼をサッサと済ませたのは、美味しいおやつがあるからですね。僕もそうですから」

「君には隠せないなぁ~。アハハハハ」

「きっと、社長も来ますよ。三時前に」

「そうだな。早く仕事を片付けて、食べよう」

三時十分前。

「副社長、お茶入れますね」

「おおー、よろしく」

香子の苺大福を広げて、食べる準備。

「三個入っているぞ。嬉しい」と一個目を口に運んだ時、やはり……来た。

「入るぞう」

社長が来た。

「間に合った! 一個くれ」と取られた。

「社長の分もありますから」

「ああ、あれは持って帰る」

三個食べたかったのに。