【前回記事を読む】【イギリス駐在記・家探し編】いくつか候補物件を見たが、小綺麗で面白みがない。そんな時に目にとまったのが、この村で…
第1章 英国生活の始まり
2. 町探し、家探し、学校探し
さらにハイ・ストリート(High Street)というからには村の中心だろうと思(おぼ)しきメインの場所あたりをぶらぶら歩いていると、「For Rent」の立て看板のある2階建てディタッチドハウスが目にとまりました。ああ、いい家だなあと、一目見てすぐに気に入りました。
早速立て看板に記載されていた不動産屋の名前と電話番号をメモしてクルマに戻り、ひとまず会社に戻ってから不動産屋に電話を入れました。これから伺いたいがよいかと尋ねて快諾してもらい、すぐに出発しました。
不動産屋はノーサンプトン市の町中にあり、丁寧に迎えてくれました。オフィスで物件の概要説明を受けてから、現地を一緒に訪問しました。
家の中と外をじっくり内覧しながら、庭とガレージの様子、機械設備や水回りの状況、家具の状況、大家の状況、近所の状況などを詳しく説明してもらったうえで不動産屋オフィスに戻り、賃貸契約書にサインをしました。こうして数日のうちに住居を確定することができたことは幸いでした。
家を見つけて一安心したところで、さらに幸運なことに、その家の内庭の板塀をはさんで向こう側が村の小学校のグラウンドであることを知りました。なんと、小学校の隣が我々の新居となる家だったのです。
当時日本の学年でいうところの小学5年生と2年生の子どもがいる我が家は、子どもたちを現地校と週末の日本人補習校の両方に通学させようと考えていたため、現地校が新居の庭先で、ぐるりと歩いて数分で到着する場所にあることは大変ありがたく感じました。
早速、後日その学校、ミルトン・パロウキアル・プライマリー・スクール(Milton Parochial Primary School)を訪ねてみました。事前に予約なしの訪問であったにもかかわらず、7月中旬でもうじき夏休みになる時期でしたが、女性の校長先生と話をすることができました。
日本人家族4人が校庭のすぐ裏隣の家に住む予定であること、米国生活の経験があるので、長女は英語をまだ比較的覚えていること、長男は完全に忘れていること、日本の公立小学校の教育プログラムで基本的に学業はできていること、二人とも明るくオープンな性格であること、などを説明して理解していただき、ESL(English as a Second Language)の補習をしばらく実施してもらえることも提案いただいて仮の入学予定許可をもらうことができました。
ここまでトントン拍子で心配ネタをクリアして生活準備が進んだことで、とても愉快な気分に満たされたのです。