「お帰りなさい。ねぇ、花ちゃん妊娠しているの。今度の土曜日、病院に連れていきたいの。丈哉さん」

「そうか、ついに太郎もパパか。土曜日午前中に行こうか」

「そうしましょう」

土曜日、動物病院に着いた。

「ああー、来週中に出産します」

「ええー、そんなに早いのですか。何を、準備すればいいですか?」

「安心して、静かなベッドの準備をしてください。赤ちゃんは二匹ですね」

「分かりました」

「それと、出産が終わりましたら、避妊手術をした方がいいと思います」

「どうしてですか!」

香子、怒っている。

「花ちゃんの為にね」

「そうですか」

……家に着いた。

「私も、丈哉さんの子供を産みたかった」と泣いている。

「ありがとう。そしたら、君と出会えなかったよ」

「……ええ、そうだね」

「そうだよ! 僕は、神様に感謝しているよ。香子と出逢わせてくれて」

「私も、丈哉さん」

「二人で、これ以上幸せな事はないよ。僕は香子が隣に居るだけでいいんだ。分かるだろう」強く抱きしめてくれた。

安心して、深い眠りに着いた。