【前回の記事を読む】仕事を頑張ったご褒美に、彼の好きなように過ごすことにしたら…「ご飯食べさせて?」予想以上に甘えてきて、手は太ももへ…

第一章 辛い結婚 

「香子……」と呼んだが聞こえていない様子。

目を見開いて、手はグーで応援している。初めて見る香子だ。見ていると手は動くし、足は上げたり、地団駄踏んだり、勇ましい、日頃の香子からは想像出来ない。

新しい香子を発見。でも超可愛い。後ろから抱きしめた。

「どうしたの? 丈哉さん?」

「愛しているよ」と。

キスをしようとしたら、僕の口に手が……

「私も愛しているけど、後でね」と冷たく言われ、寂しい。

僕はテレビを見るより香子を見ている方が楽しい。今まで興味が無かったが、僕も卓球を好きになろう。

試合が終わり二人でお風呂も入り、ダイニングのテーブルに座って水を飲んでいる時、香子が突然、

「今日、セックスするの?」と。

僕は口に含んだ水を向かいに座っている香子に、ぶはぁーとかけてしまった。まるでコントのように、

「キャーッ」香子はびっくりしている。

「君は突拍子もない事を言うな~。アハハハハ」

僕の心に面白い風、優しくなる風、爽やかになる風を送ってくれるね。実に面白い。愛おしく、甘い夜を過ごした。