【前回記事を読む】「FXの正体って?結局ギャンブル?」―大金溶かした男が語るFXの本質:勝ち組トレーダーの本も、否定的な偏見も、本質ではない…
1章 FXはギャンブルなのかどうか、あらためて
レバレッジ
ではまず、FXでレバレッジ(小さい力で大きなものを動かす、“てこ”という意味)をかけるのはギャンブル行為、という点について、ワタクシからも話してみたいと思います。
確かに、レバレッジを使ってFX取引をすること(そのほとんどは、いわゆるデイトレーダーですね)は、ギャンブル行為に近いと思います。
ここで、FXのレバレッジとはどういうものか、初心者にもわかりやすく述べてみましょう。
世の中で大きな買い物をする時「頭金」というものがあります。
例えば、家を買うなど、だいたい皆さん、ローンで買うみたいですね。このローン購入というものは、言い換えれば銀行がレバレッジを利用した商法、と言えます。
家を担保にして頭金を払い、あとは残金を払いますが、その合計は、必ず、その家を一括で購入した以上の金額、になってしまいます。
だから、ローンを完済した場合、その差額分がより大きなものとなり、そのまま銀行の収入となります。
これは、考えようによっては、銀行が、その「頭金」にレバレッジをかけて、家の購入価格と同等にしてしまっているようなものです。
つまり、頭金というものは、それイコール、家の購入代金ぐらいを賄える“資格”の代金、といった感じのものでしょう。
国内のFX会社で取引する場合は、預けた額に対し、運用できる“資格”の額は、最大25倍のレバレッジ(今後10倍台に下げられるとのことですが)としています。
100万円で取引する場合、25倍のレバレッジをかけると、だいたい、1pips= 2000円動かせる、ということになります。
※pips(ピップス):為替変動における最小単位。円の場合、1pips0・01円さらに同じ条件でちょっとした変動(10~20pips)でもあれば、金額もそれに応じて2~4万円ほど、増えたり減ったりします。
それが海外のFX会社だと、一挙に最大500倍、中には800倍のレバレッジをかけられるところもあります。
そんな、海外のFX会社を使って取引をした場合、同じ100万円で、1pipsが 10万円近く変動(!!)します。
もし、たった10pipsでもプラスに傾けば、100万円は倍の200万円になる、 FXなんてチョロい、なんて、安直な人は、そんなことをすぐ考えたりしてしまいそうです。