3 「弱点を知る」ことが大切

では、「過去問の選択肢一つひとつを、根拠を持って解答できるだけの実力をつける」に際し、具体的に何をどのように取り組めばいいか。

第1節で、「資格試験の勉強」とは「新しい知識の吸収」と「覚えた知識の強化」を並行して進めること、と定義した。そして、過去問を解いていく中で、自分にとって「得意な分野」と「苦手な分野(いわゆる『弱点』)」が認識できるようになってくる。この「得意な分野」と「弱点」の認識を持つことは、試験に合格できる実力をつける上で極めて重要である。

なぜならば、特に「弱点」について、最終的には「『弱点』を徹底的に潰す」ことにより、「合格力」を伸ばすことになるからである。

後程、過去問を使った勉強法をお伝えするが、過去問を繰り返し解く中で「弱点」を浮き彫りにする、ということが重要になる。

資格試験に面白みを感じない人の中には、この「弱点と直面する」ということに抵抗を感じる人もいるのではないか。誰でも、「弱点」や「苦手なこと」に向き合うことは辛いと思う。しかし、資格試験に合格できる実力を身につけるには、この「弱点の克服」は必ず乗り越えなければならない。

資格試験によっては、勉強の効率・効果を鑑み、敢えて「捨て科目」を作る場合が出てくる。ただ、それはあくまでも「戦略的」に行うものであり、その試験の主要科目や得点源とすべき科目が苦手なままでは、「合格」という目標から遠ざかってしまう。

また、好きな分野や得意な分野を掘り下げて勉強しようとする人もいると聞く。だが、資格試験を受ける前提で勉強する以上、あくまでも「合格を目指す」ということにこだわるべきである。好きな分野の勉強を進めたいのであれば、ぜひ合格後に思う存分取り組んでいただきたい。

次回更新は8月22日(金)、8時の予定です。

 

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