「サトウジュンです。小さい時から、家族や友達からジョニーと呼ばれているので、皆もジョニーと呼んでくれればと思う。スズキと同じく野球部志望です。好きな食べ物? カレーかな……」僕は言った。
「オレはタナカヒロシ。誕生日が十一月で、アメリカのジョン・F・ケネディ大統領が、ダラスで暗殺されたすぐあとに生まれたので、親は『ケネディ大統領の生まれ変わり』などと言っていたらしい。まぁ、どうでもいいことだけど。好きな食べ物はパスタ」
「じゃあ、タナカは、ジョンと呼べばいいかな?」と僕。
「ああ、何でもいいよ。まぁ、ジョン・レノンも好きだから。それと、オレも野球が好きだよ。まだ、クラブ活動のことは考えていないが」
「次はオレでいいかな? 名前はイトウアキラ。オレも野球部に入りたいと思っています。すき焼きが好物」
「おお、良いなぁ! 皆、野球部で頑張ろう! 最後はキミだね」スズキは言った。
「僕はヨシダミキオと言います。ラーメンが大好きです。皆みたいに体も大きくないから、野球部は難しいかな……。でも、野球漫画が好きで野球は大好きです。よろしくお願いします」
五人は、班の中で自己紹介を終えた。
「よし、それでは、班長と副班長を決めよう。誰か立候補する者はいるか?」スズキが言う。誰も声をあげないでいると、
「それじゃあ、オレが班長をやるよ。副班長はどうだ? それも立候補がいなければ、四人でジャンケンをして負けた者がやることにしよう。待てよ、その前に、それぞれを何て呼び合うか、それを決めよう。ジョニーとジョンは、それで決まりだ。ヨシダミキオ……、オマエは、ミッキーだな」