【前回の記事を読む】名古屋へ二か月間の出張が決まってしまい「君がいない家なんて…」子供のように駄々をこねる夫に妻は…

 第十一章 親友のお祝いと長期出張

【美樹編】

翌朝、

「美樹、今日帰るんだよね」と、寂しそう。

「明日、帰る事にしましたよ」

「そうか! 帰ったらいるんだね。行ってきます」と、子供の様に出かけた。

夜は、しばらく会えないと思ったのか激しく愛している。

「涼真さん、土曜日にはここに来るのよ。直ぐだよ」

「何言っている! 三日も会えないんだよ」と、可愛い。

水曜日の朝、

「土曜日は何時に来る?」

「午前中には着くと思う」

「分かった。待っているよ。今日夜電話をするよ。行ってきます」少し寂しそう。これの繰り返しで、早一か月が過ぎ仕事も順調で予定道り、七月末で終われそうだ。

七月に入ると帰りも遅くなり、朝も早く出勤している。

報告書や新規事業の教育の最終テストなどで、てんてこ舞いしている。ようやく、最後の週だ。電話で、

「美樹、月曜日が最終日だ! 終わる。良かった。土曜日来るだろう?」

「いつものように行きますね。荷物の片付けがありますね。段ボールは置いてある?」