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Chapter 1

ハイスペイケメン花川流星との出会い

花川流星に絶賛ハマリ中の望月真由子は、芸能人を多く輩出している九州最大の都市で生まれ育った。卒業高校の先輩にも大物芸能人がいた。

真由子が中学生になってすぐ、地元のデパートで行われた、ある歌手のイベントに立ち寄った時、歌手のマネージャーから、

「お嬢さん、顔立ちがいいね。良かったら会社に連絡ください」

と名刺を渡された事があった。真由子は内心非常に驚いて帰って両親に報告したが、それ以上の進展はなかった。

真由子は地元の短大を卒業後、地元で2年ほど働いたが、大都会への憧れが強く、横浜の独身寮のある会社に転職した。それから数年経った頃、今でいう婚活パーティーみたいなものに参加し、そこで知り合った夫と交際2年で結婚した。

こう書くだけではただ平々凡々に思うが、真由子の結婚生活は外からは見えない内側では、シビアな面があった。まず真由子の夫は、SEXやスキンシップにまったくと言っていいほど関心がない男だった。

その代わりと言うか金銭管理に異常に執着がある男で、真由子は結婚以来、ずっとフルタイムで働くことを望まれ、夫は家計を全て握って、真由子は精神的、肉体的にもかなりシビアな結婚生活を送ってきた。

外面は穏やかで優しそうに見える男なので、真由子は知られざる苦労や悩みのはけ口として夜、こっそり出会い系の電話をかけたりといった遊びに走っていた。

SEXレスの極みのような夫婦だったが、排卵日を計算して1、2度の性交渉で2人の子供を授かった。それ以外、触れ合う事や、親密な会話やスキンシップなど皆無の味気ない夫婦生活だったから、真由子が、出会い系などにハマってしまったのも無理もないことに思う。

真由子の夫の言動はいつも一方的で、真由子はドケチでおかしな男と結婚した自分は大変なハズレくじを引いたと思っていた。

ただ夫は大手企業の社員として真面目に勤務しており、真由子が当時まだ元気だった九州の両親に相談しても、暴力や借金する酷い夫じゃない限り、子供達のために何とか離婚せず結婚生活を続けるよう毎回、電話で諭され続けた。真由子は納得出来ないにせよ、日々の結婚生活を30年近く継続、乗り越えてきたのだ。