先頭を走る馬が決勝線を越えるときには、観客らの熱狂も頂点にあった。勝敗についてだけでなく、馬の健闘を称える意味も含まれているのだろう。全ての馬が競争を終えたときには、あちこちで拍手が湧き起こった。
第一競走が終わり、落ち着きを取り戻した場内だが、一部では行列もできていた。勝馬投票券の売場へと続くものである。
日本では賭博が禁じられている。しかし、外国人居留地には治外法権が適用されるため、開催されるようになった当初から、馬主同士で握るといった賭けは公然と行われてきた。
それ以外にも、出入りするブックメーカーが、独自に販売する馬券も存在する。
競馬会が販売する馬券としては、ロッタリー方式の通称ガラ馬券というものがある。購入した時点ではどの馬の馬券かはわからず、後日出走馬が確定した時点で該当する馬が判明。
その馬が勝利すれば大金を得ることができるという、一攫千金も可能なものである。
今開催から販売する馬券の分配方式にはパリミチュエル方式が採用されていた。売上金から運営費用などを差し引いた上で、購入者に対して均等に分配する。
つまり、人気の馬の馬券であれば、得られる配当金は少ない。逆に人気薄の馬のものであれば、大きくなる。勝馬を予想するという行為に、特別感を与えたことになるだろうか。
馬券の売り上げを見込んでのことなのだろう。馬見所と馬房(ばぼう)の間に新しい馬見所を建設中であり、そのための足場が組まれている。
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