始まりの章

岳斗とおじさん

僕は、岳斗、ナンシン共和国の小学3年生。思ったことは、なんでもいって、やっちゃうタイプ。

「あーあ……やっちゃった」なんてことは、いつものこと。くよくよなんか、なんでするんだろう? いつも楽しい。

先生から「反省とは何か理解しなさい」と、よく叱られる。だけど、いろんなことがありすぎて覚えていないんだ。

ワクワクしてくる。次から次へ希望が、光ってきて、どんどんこっちにくる感じ。「これは楽しい!」と思っただけだよ。

思ったことを誰かに伝えるのは、難しいよね。なんでもいってしまうのは、よくないのかな?と思うこともある。

友だちとのけんかは、すぐ仲直りできるんだけど、大人に「なんか、変なことになったなあ」と感じたら、そのあとがいけない……。

ピーンと何か(本質)感じても、もぞもぞしたら、言葉がでてこない。忘れたら、もやもやしてしまう。もやもやしたら前へ進めないので、おじさんに、通訳をお願いしているのさ。

今まで、僕たちの気持ちをわかってくれるのは、3年生の友だちだけだと思っていた。 でも、おじさんには、わかるみたい。僕たちが希望に向かっていることを、わらって見ていてくれるから……。「やっちゃった」ことを責めないもん。