ではなぜ当時は「ギミックではお金をもらわない・もらうようなものではない」という認識が広がっていなかったのか、なぜクリエイターがお金をとることに後ろ向きだったのか。それはこの後に述べる、「わかりやすい先駆者・参考事例の不在、少なさ」に起因していると考えました。詳しくは後述します。
筆者の主張
まとめると当時の私の主張はこうです。
「VRChat界隈のギミック・プログラムには十分有償作品として価値がある」
「VRChat界隈のプログラマーはクリエイターとしてもっとお金をとることに自信を持っていい」
「ユーザーの『有料ギミック』に対する購買意識は、クリエイターが考えているほど低くない・否定的ではない」
※一点注釈を入れると、「全員そうあるべきだ」という主張ではなく、「お金をとること」に対して後ろ向き・後ろ指をさされるのでは? という「ユーザーからの感情」に対する不安を抱えるクリエイター(ここではVRCプログラマーを指す)の不安や認識を払拭できたらいいな、という主張です。もちろん「お金を取りたくない」「お金の管理をしたくない・考えたくない」等の主張はあって然るべきだと思います。
②マーケティング事例が極端に少ない
何が問題?
当時、多くのギミッククリエイターが作品を制作・発表していましたが、「販売を意識したマーケティング施策」「マーケティングを意識してプロダクト化・パッケージングされた作品」は多くありませんでした。
これらはギミック制作者の、「本当は有料で作品を出したいけど、結果に繋がらない上に、他に出しているギミッククリエイターの存在を確認できないため界隈で浮いてしまうかも……」という不安による行動の躊躇や、「マーケティングをしっかりやりたいけど、参考になる事例がなく、何をしたら良いかわからない……」と具体的な行動をイメージできないなどの原因となり、結果、有料ギミックの公開に二の足を踏んでしまい〝公開しない・考えたくないから無料で公開する〟といった「①無料の作品が大半」に繋がっているのではないか、と考えました。
次回更新は6月4日(水)、8時の予定です。
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