【前回の記事を読む】退職理由は結婚。辞表を用意し部長に渡すと、フロアに響くぐらい大きな声で「はぁ~? 結婚!」

第六章 会社退職

金曜日、同期の飲み会。今日が最強飲み会。大阪からも三人参加。

「皆久しぶり~。乾杯!」

「今日は美樹の退職祝い、結婚祝いも含め同期会です。何でも質問に答えてもらおう」

「はい、質問。どこで引っかけたのか、九歳も年下の男を騙したのか答えて」

「バカな事を言わないで! 一目惚れされたのよ」

「体で騙したのか?」

「そう、体で惚れさせた……ではなく、私がいかされたのよ」

「はぁ~。そんなに凄いんだ」

「ええ、びっくりするぐらい。体力が凄い。限界無いの?と思う時はあるよ」

「羨ましいなぁ~。久しく感じていない」と裕子。

皆とは、気も使わないし、何でも知っているから話しやすい。

「美樹は、心も体も満足しているんだね」

「うん、幸せ。自分が結婚なんて考えてなかったけど、婚約者に出逢って変わったかな。とても大切にしてくれるの」

「はい、はい、美樹のノロケもっと聞きたい人~」

「はい、どんな体位が多いですか?」

「え~っとねぁ、バカじゃないの! パス!」

「アハハハハ。残念! じゃ、お給料は?」

「パス! ただ、私が仕事辞めても、大丈夫です」

皆、変な質問ばかり。久しぶりに楽しい飲み会だった。

マンションに着いたのが、十一時になっていた。涼真さんへ電話。