【前回の記事を読む】「僕の女を触らないでもらいたい!」――涼真は怒っていた。馴れ馴れしく肩に触れる男にも、そして美樹にも

第二章 年下の男性に心が揺らぐ……

【高山 涼真編】

「……年」

「どうしてこだわるんだ!」

怒った。

「だって、怖いの」

「僕だって、美樹と離れるのが怖いよ」

美樹の手を強く握った。夜まで手を離さない。ようやく部屋に戻った時に離した。夜は美樹が、壊れそうなくらい愛した。朝目を覚ました時、美樹の体を足と腕の鎖で……。

「おはようございます」

「おはよう。今日はいた」

「だって、動けないし!ウフフフ」

「アハハハハ。ほんとだね」

「夕方まで一緒にいるから」

「午後には帰りたい。明日の準備もあるし、ランチしたら帰るね」

「一緒に住んでいたら、離れなくていいのに」

「分かったわ。考えようね」

本当に酔いしれるような、二日間だった。今度は携帯番号も聞いたし、大丈夫だ。女性といるのが、こんなに幸せだと感じたのは美樹が初めてだ。