今から振り返れば、外国に多少でも縁がある様な人間が家族、親戚筋や近隣など身近にも存在しない環境の中で、子供の頃からアメリカなど外国に強く憧れ、英語の勉強も楽しく苦にならず、その習得に執念を燃やしたことは実に不思議である。
大学も、今振り返れば偶然と言うよりまるでそうなる道筋が用意されていたかの如く自然にICUと言う国際性においては最先端を行く大学に決まった。
60年代の大学紛争の真っ最中で入学試験の実施をキャンセルする大学も出るような受験生にとってはとても不安定な状況の中で、ぎりぎりまで自分もこの学校のことは知らずにいた。
たまたま東京の私大に通っていた従妹の「国際的な雰囲気や英語がそれ程好きならこの大学が良いのじゃない?」と言う言葉が切っ掛けであった。
このユニークな大学には、どうしても入学したいと強く希望する多くの優秀な受験生が必ずしも合格できない一方で、前もっての知識が何もなく特に強く希望した訳でもない自分がすっと入ったのは、やはり「運」なのか。
そして、これが自分のその後の職歴や私生活に大きな影響を及ぼしたのは明らかであり、その幸運には大いに感謝している。

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