旅物語―― 旅に学ぶⅡ(海外編)

スペイン紀行

この旅行の目的の一つは、なんとか無事にこの長い空の旅をこなせるかどうかにあります。観光や細かな旅の楽しみは二の次です。

空路トランジット含め片道およそ18時間の長旅です。今までにない遠距離を飛ぶことになります。体調不良や事故に遭わずに無事帰国できるかどうかとても不安です。

まずは自分の体調管理を最優先で恙(つつが)無(な)く帰宅できることを願っての旅立ちとなりました(昨夜来の強風雨やみ曇り空の出発日)。

ウズベキスタン航空を利用して、タシケント経由でスペインのマドリードまで(現地ではマドリードないし、「マドリー」と前半にアクセントをおいて「ド」はほとんど発音なしと分かりました)。

なお「塔什干」と書いて「タシケント」(TASHKENT)とか。夕闇の中。小雨に煙るタシケント空港。気温マイナス2度です。朴訥(ぼくとつ)な旧共産圏らしい空港職員の応対。

乗り継ぎの入国審査の通路入り口にある案内掲示板、誰かのインターネットの旅行記にあった、懐かしくもタドタドシイ日本語表記に出会うなど、確かに印象的でありました(写真撮りたかったが、トラブル避けて撮らずじまい)。

一日目タシケントまではほぼ順調に経過。ところがマドリードに間もなく着陸という寸前に飛行機はUターンし始めました。いきなりイタリアのミラノ空港に向かうというではありませんか。

なんということ。同乗者一同の驚きとためいきが聞こえます。スペイン全土の空港が急なストライキとか。夕方から管制官が風邪だといって全員が引き上げ始めたといいます。通告なしの突然のストライキです。