評論 詩 生きる 死 2025.04.08 【詩六篇】「家が恋しくて 必死でリハビリに励んだ 今入院病棟の外で 汗をかきながら草刈りをする 遠く望郷の思い」 様々な人生 五月の日 鯉のぼり泳ぐ日 何を思う 日が過ぎて初老の頃 過ぎた時間は還らない 頑固になり 老醜の想い 過去を気にするのみ 未来を考える余裕はなし 青春は懐かしい 人生過ぎてみれば 良いことはなし 初老の坂を上り下り 様々な人生
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 かおる 身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。 【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…
小説 『大人の恋愛ピックアップ』 【第44回】 八十島 コト どうしてあんな頭髪が薄く貧相な男と妻が……妻はあんな不細工な男に抱かれていたのか…亡き妻の浮気相手をついに発見するも… 【前回の記事を読む】亡き妻の、浮気相手を見つけたい。遺品となったデパートの包装紙を手掛かりに繁華街を歩く翌週の土曜日、達郎は金沢に来た。駅前の金沢東都ホテルにチェックインした。いったん荷物を置いた後、ホテルの一階にある喫茶店に入って、コーヒーを飲みながら、フロントでもらった市内のガイドマップに目を通した。その中には、松越百貨店の位置がイラスト入りで大きく掲載されていた。やっと、智子の行動が解明で…