その方々の負担を軽減し、活動を後押ししてくれる補助金です。ほかにも毎年、農林水産省では地域での町おこしを支援する補助金が多数募集されていますので、地域の町おこしの状況を踏まえて申請すると良いでしょう。※交付金は、補助金と同じ意味合いだと思ってください。
自社開発したソフトウェアを販売している経営者(IT導入補助金の事務局)
現状
あなたは建物の設計図をつくるための補助ソフトウェアを販売している従業員5名規模の会社の代表です。ソフトウェアを販売した後は保守管理契約を結び、月額課金で収益を上げるビジネスモデルとなっています。
営業利益は黒字ですが、お客さんの新規開拓人数が伸び悩んでいる状態です。会社としては、安定的な利益を内部留保して、事業拡大のための大規模な投資を考えています。
今後の戦略
日本社会の流れとして、中小企業のIT化をどんどん進めていこうという動きが活発です。この流れに乗って、自社ソフトウェアをより多くの人に広めることができれば、新規顧客の開拓につながります。
新規開拓時のネックとして、初期設定費用の負担が大きいことが挙げられます。さらにアカウント数に応じて金額が増えるため、初期設定費用の負担を軽減する施策が必要です。
使える補助金
今回のケースでは補助金の事務局側つまり、補助金の申請をお客様に促して自社製品の導入費用を補助金でコストカットする、という方法があります。その戦略を行うのにぴったりな補助金が、IT導入補助金というものです。これは、ソフトウェアなど、中小企業の生産性を高めるツールの導入費用を補助するものです。
特徴的なのは「生産性を高めるツールの登録」を行うことができることです。言い換えると、自社製品を中小企業庁にPRして、生産性を高めるツールであることを認めてもらい、さらに補助金の対象として導入コストを下げることができます。
国の政策を作っている中小企業庁からITツールを認めてもらえるなんて、すごいブランド効果がありそうですよね。ソフトウェアを導入したいお客様から問い合わせがあったら、お客様と一緒に補助金の申請資料を作成していきます。もちろん、審査がありますので全員が採択されるわけではありませんが、自社のサービスを補助金の力を借りて広げていくことができます。
このように、補助金を申請する側ではなく、補助金の申請をサポートする側になって補助金を使いこなすこともできます。
本連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
【イチオシ記事】何故、妹の夫に体を許してしまったのだろう。もう誰のことも好きになれないはずの私は、ただあなたとの日々を想って…
【注目記事】娘の葬儀代は1円も払わない、と宣言する元夫。それに加え、娘が生前に一生懸命貯めた命のお金を相続させろと言ってきて...