【前回の記事を読む】コネがない一般受験生には考えられない! 大学関係者に知り合いがいれば「2次試験をあえて受けない」ということが…
医学部入試システム編
PART 2 国公立大学の一般入試
次は2次試験(個別学力試験)の試験科目と配点割合を見てください。一般に英・数・理科1・理科2、面接になります。配点割合は英語は33.3%・数学は33.3%・理科1は14.3%・理科2は14.3%、面接14.3%です。また群馬大学、横浜市立大学、京都府立医科大学では小論文が点数化されます。
また、理科を課さないのは旭川医科大学、秋田大学、島根大学、徳島大学で、理科が1科目でよいのが奈良県立医科大です。理科を物理と化学と指定するのが名古屋市立大学、群馬大学、金沢大学、愛媛大学、九州大学、佐賀大学です。国語を課すのは東京大学、京都大学、山形大学、名古屋大学です。また、群馬大学や山梨大学(後期)は英語を課しません。
こうしたデータをもとに、赤本で過去問を検討します。問題の難易度と時間を見て自分に合うかどうかを調べてください。スピードが要求されるテストか、じっくり考えて答えを出さなければならないテストなのか、自分はどちらに向いているのか、といったことです。こうした受験校の選定にはプロの力があった方が絶対に有利です。
長年こうした最前線に身を置いていると、数字だけではわからないもの、これまでの経験からしかわからないものもあるのです。共通テストリサーチがD判定でも受けるべきかやめるべきか?国公立の出願に際してこうしたことに明確な判断ができない人には受験指導はできないと思っています。
一般に言う「推薦入試」は学校推薦型選抜と呼ばれ、指定校推薦と公募推薦の2種類があります。指定校推薦は大学から高校に募集をかけて高校での校内選考に残った者が受験できる制度です。公募推薦は校内での選考はありませんがいずれも学校長の推薦が必要で一定水準の評定も必要です。
この入試は私立にも国公立にもあります。私立医学部の推薦では調査書、面接、小論文がメインの受験になり一般入試のような学力考査を受けないので「学力では入学が難しい」と思われる者が受験する傾向にあります。
しかし、国公立の推薦(公募)では共通テストを課す大学も多く、東京大学に見られるように高度な学力を要求されます。現役生だけでなく、岩手医科大学、埼玉医科大学、藤田医科大学、近畿大学などは1浪生まで出願できます。4浪生まで受験できる(京都府立医科大学)ところもあります。