俳句・短歌 短歌 自由律 2020.08.22 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第4回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 ああ 朧 だれか口吸え 処刑台 禁欲の 一球体 の 一微笑 充分に 交わる 冬の 好奇心
小説 『差出人は知れず』 【第8回】 黒瀬 裕貴 免許返納を拒んだ老人がブレーキを踏み間違え、車は妻に突っ込んでいった…事故後、夫は「加害者家族を妻と同じ目に遭わせたい」 【前回記事を読む】「母さん。死んじゃ駄目だ。俺、まだなんにも親孝行出来てないんだよ。」中学生の男の子は嗚咽しながらも話しかけることをやめない「俺たちが何をしたっていうんだろうな」亡霊のように佇む東は両の拳を強く握る。爪が皮膚を食い破り、血が滴るのではないかと思うほど強く。「こんな……こんな目に遭わなければならないことを涼子がしたっていうのか。生きていれば無意識に人を傷つけることだってあるだろう。…
小説 『小窓の王[注目連載ピックアップ]』 【第11回】 原 岳 【小窓尾根】入山初日。一気に1,400m付近まで上がることになり、雪壁を登っていると…突然身体が傾き「うわ、はまった!」 【前回の記事を読む】3人で挑む予定だった「パチンコ」計画は中止になった。原因は意見の食い違いで…川田はザックの天蓋のポケットから二万五千分の一地図を取り出し、油性ペンでマーキングしてある登攀路をなぞった。この小尾根を乗越すと、再び白萩川に急降下し、おおよそ池ノ谷との出合付近に出る。そこから再び白萩川沿いに一キロメートル程度登ると、小窓尾根の取りつき、雷岩に達する。地図上で取りつきから小窓尾根下部…