俳句・短歌 短歌 自由律 2020.08.15 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第3回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 稲妻を 受胎し みせる 秘儀のあり 感情の 裏側 見せて 蛇泳ぐ 花水木 いま 剝製となる 眞昼なか
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【第5回】 武 きき 「私、初めてです。こんなに気持ちがいいって…」――彼の顔を見るのが恥ずかしい。顔が赤くなっているのが自分でも分かった 【前回の記事を読む】「綺麗だ」バスタオルが落ち、丸裸になった私を彼は抱きしめた。「抱いていいかい?」手を引かれ、そのまま寝室へ行き…朝、いつものように、席に着いた。「どうした? 香子、妙に静かだな」顔が、赤くなっているのが、自分でも分かった。「だって、昨日、あんな事、こんな事、そんな事、したから、丈哉さんの顔を見るのが恥ずかしい! 丈哉さん変態なのかなと思ったんです」丈哉さん、コーヒーを吹き出し…
小説 『大人の恋愛ピックアップ』 【第16回】 塚本 正巳 念願の妊娠を彼に報告。「きっと飛び上がって喜んでくれるだろう」と思っていたのに、彼の態度は冷たく、そして… 【前回の記事を読む】赤子の安らかな寝顔に、二度と会うことのない彼を思い出して…。おとなしい性格の冬輝は、爽香の波乱に満ちた身の上話が好きだった。彼女は高校卒業後に地元の就職口を辞退して、何の当てもない都会へ着の身着のままやって来た。その話になると彼は、まるで冒険小説を読んでもらう少年のように目を輝かせる。その羨望の眼差しを、爽香はあまり好きになれなかった。向こう見ずに実家を飛び出したせいで、アル…